本日の一般質問を終えて―総合治水対策事業-
今日、岡山県議会で河川の問題に重点を置いて一般質問を行いました。
そのなかで、今日は総合治水対策事業のことを取り上げましたので、その件を報告致します。
前回の質問で取り上げた千葉県の真間川の総合治水対策事業のされる前とされた後で、どのように被害が小さくなったのかと言いますと、次の通りです。
真間川は総合治水対策特定河川に指定をされて、平成6年度に国分川分水路を完成させ、平成8年以降、浸水被害は概ね解消しました。
具体的には、平成8年の台風17号では、平成5年の11号台風における総雨量229㎜を超える265 ㎜を記録したにもかかわらず、家屋浸水戸数は約1/8、浸水面積は約1/4となりました。
真間川は一級河川ですが、二級河川での実施例もあり、静岡県の巴川総合治水対策事業です。この巴川の場合、大谷川放水路の完成前後では、約1.3倍の総雨量があったにもかかわらず、浸水面積は約1/3、家屋浸水戸数に至っては、約1/20となり、劇的に被害が改善されています。
こうした先進事例を見ましても、笹ケ瀬川、足守川においても総合治水対策事業を行うべきと考えます。実施にあたっては、特定都市河川及び特定都市河川流域の指定を受ける必要がありますが、この指定は都道府県知事も行うことができます。また、指定を受けると、計画レベルから変わり「河川整備計画」に加え、「流域水害対策計画」を策定することとなります。
そして、河川管理者、下水道管理者が協働して、各々の地域、流域の特性、実情にあわせた都市型水害対策を具現化していくことが可能になります。
そこで、笹ヶ瀬川、足守川を特定都市河川に指定することは可能なのかどうかを知事に問いました。
知事からは、流域の市街化の状況や、浸水被害の実績などの要件があり、特定指定河川の指定は難しいとの回答がありました。
知事が挙げた理由については、今後確認を取っていきたいと思います。
その他に質問したことについては、後日随時報告していきたいと思います。
今回、傍聴してくださいました方々、有難うございました。
太田 正孝
*写真は笹ケ瀬川です。河道内に土砂が堆積しています。