2017年 10月 27日
人を育てるとは―事業承継の話を聞いて―
事業承継について悩む中小企業の経営者は多い。昨日も事業承継のお話を聞いた。その社長は、自分が勧める東京の会社に、自分の子どもを行かせた。そこで、年々力をつけていって、その会社で昇進もしていく。社長はそろそろ帰ってきて欲しいと願うが、その気持ちは届かない。
何年か経ち、やっと帰ってきてくれた。しかし、帰ってきてくれても、なかなか社業を手伝ってくれない。ある時、待つしかないとの思いに至り、声をかけるのを控えた。我慢した。徐々に手伝ってくれるようになった。もちろん、作業は東京で身に付けていたので、すぐに先頭に立って仕事をし始めた。ただ、社長はもっと高いことを望んでいた。経営ということを考えて欲しいという思いを持っていたのだ。
現在、重要な取引先との商談に同行をさせているという。見せて、考えさせて、育てようとしているのだ。少しづつ変わってきているという。
この話を聞いて、焦ってみても、育たないとあらためて考えさせられた。口うるさく言っても、それは自分のストレスを発散しているだけなのだ。自分で考える習慣をいかに身に付けさせるかの方が大切である。そのための時間が必要だ。
教育はすぐに結果は出ないもので、焦らずに粘り強く、愛情を持って見守るものではなかろうか。いつか、きっと気が付き、自ら行動を起こせるようになると信じる。
太田 正孝
by masataka2014
| 2017-10-27 08:01
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