2017年 09月 24日
「ブンナよ、木からおりてこい」を観賞して―幸せはどこにあるのか―
先日、直木賞作家水上勉さんの原作をもとにした芝居「ブンナよ、木からおりてこい」を観賞する機会があった。
主人公のブンナはトノサマガエルである。木登り上手なブンナは、ある時、どのカエルも登ったことのない高い椎の木のてっぺんに登ることを夢見る。
そして、実行するが、その夢見た地は、思っていた地とはまるっきり違っていた。そこでは、トンビに連れてこられたスズメやヘビ、ネズミなどが弱い者いじめをしながら、何とか生き延びようとする。ブンナはその場面に遭遇する。ブンナは椎の木のてっぺんにあった土の中に逃げ隠れて、九死に一生を得る。そこで、命の循環を知り、命の尊さを悟るのだ。
最後、椎の木から降りて、土ガエルの仲間のもとに帰る。
この物語は多くの人に読まれ、この芝居も多くの人に観られ、ストーリーは多くの方がご存知のことであろうが、私は見終わって、ビリビリっときた。
自分が描いている理想って、ブンナの夢と同じではないか。真の幸せは足元にある。家族と仲間と仲良く暮らすことであることにあらためて気づかせてくれた。
都会に幸せがあるのではない。ましてや外国に幸せがあるのではない。遠いところに幸せがあるような錯角に陥りがちになるが、幸せがどこにあるのかをもっと知るべきではなかろうか。
ビリビリっとした後、大人自身が気づき、子どもにしっかり伝えるべきではないかと思った。
太田 正孝
by masataka2014
| 2017-09-24 22:26
| 正孝の活動
|
Comments(0)